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2005年11月 2日 (水)

グレアムグリーン「二十一の短篇」

ハヤカワepi文庫から、グレアムグリーンセレクションが刊行されている。グリーンの作品は「第三の男」と「情事の終わり」を読んだことがあり、好きな作家のひとり。「第三の男」は映画も良かった。けっしてサラリと読めるような作品ではない。けれど小説を読む楽しみを充分に満足させてくれる作品だ。

本編はタイトルどおりの短編集。いずれも深い味わいのものばかり。特にお気に入りを紹介すると・・・

「ブルーフィルム」ベトナムへ妻と旅行に行った男が、いわゆる裏物の映画を見に行く。そこで思いがけず、昔、自分が当時の恋人と出演したブルーフィルムを見るハメになる・・・。

「淫売を愛するなんて、そんなことは誰にもできないことよ」

「いや、できるさ。そこのところは誤解しないでもらいたいね」

「列に並んで順番を待っても」

「いやな言い方をするね」とカーターは言った。

「で、彼女はどうなったの?」

「消えてしまった。彼女たちはいつも消えちまうのさ」

その他にも、サスペンスありスリラーあり、多彩な短編集。秋の夜長におすすめです。

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