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2007年5月13日 (日)

「パイドン 魂の不死について」 プラトン

「パイドン 魂の不死について」 プラトン著 岩田靖夫訳 岩波文庫

久しぶりの文学のたび。プラトンが続きます。プラトン大好きになってしまいました。もちろんそこで語られるソクラテス像も。

このプラトンは高校の頃の現代社会とかでは「哲学者」として習うのですが、文筆家としての才能も素晴しいものがあると思います。原典で読んでるわけではないのですが、劇的な効果や格調高い文章などが感じられ文学として楽しく読める作品になっています。

内容は、死刑を宣告されたソクラテスが、せまりくる刑の執行の前に別れを悲しむ弟子達に向かって、魂の不死を証明してみせ、悲しむことなどないのだと訴えるというものです。

「魂の不死」についての議論では、ややツメが甘いところも感じられますが、ソクラテスの思想の「生きる」ということへの考えが深く反映されていて、ある種の感動を呼び起こします。

本当に、生きるとは、善とは、美とは、などという人間の根本の事柄について、真面目に語り合う姿は、今、この時代だからこそ私たちにもう一度必要なことなのではないでしょうか?小学校や中学校の授業でぜひ「対話」の授業を取り入れて欲しいものです。卑近な例から哲学的な根本の問題まで、対話をしながら相手の理解を確認しながら進めていくソクラテスのやり方は、「ディベート」などという論争に勝つことを目的とした論議とは根本的に違うものです。そこには、相手への愛情があり、人間はみんな「無知」で「不完全」であるという認識があります。

ソクラテスこそが、人類が持った不滅の先生であり、プラトンがその姿を理想的な形で伝えてくれているのです。

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