RCを聞いたことが無い人たちには、パブリックイメージからはほど遠いアルバムという印象を与えるかも知れない。でも、オイラにとっては、心の名盤だ。
とにかく今日は「まぼろし」を一人で繰り返し聴いていたくてたまらない気分だ。「僕の理解者は行ってしまった もうずいぶん前の忘れそうなことさ」清志郎はいつだって、犬のようにうろついていた若い頃の気分を忘れずに、僕たちに語りかけてくれた。誰かを愛したくて、誰かに愛されたくてたまらない気持ちをヘンに美しく飾り立てたりしないで、歌ってくれた。「みんな、愛し合ってるかーい?」
1曲目の「ロックンロールショー」は、最初に書いた誤解されてるRCのイメージに近いかな?骨太のドライブギターに重たいバスドラムがズシリと響くナンバー。正にロックショーの幕開けだ。
「Johnny Blue」最強の2曲目。ロックショーからのメドレーっぽい繋がりが素晴しい。アルバムの2曲目ってすごく重要だと思うけど、自分の中では、ベストオブ2曲目の上位に入る曲。古井戸の「のんだくれジョニー」のブルージーな感じとはまた違うポップな仕上がり。ギターのリフとキーボードが印象的だ。清志郎のボーカルも良い。
そういえば、上京したての頃に「多摩蘭坂」へ行ったっけ。オイラと同じような若者の落書きが残ってた。「キヨシロー!!来たぜ!!」
「チャンスは今夜」はオイラの弟と中学時代の友人中村が大好きだった曲。ヤツラも今日今頃これを聴いてるかも知れないね。
「よそ者」は、泣かせるブルース。この曲をドラマチックに歌いきってしまう清志郎は、やはり只者ではない。「煙るーみーなとーまちー」
「あの娘のレター」も大好きな曲。なんでお別れの曲が多いのかな、このアルバム。ただでさえ「退屈なこの国」が、清志郎がいなくなったことによって、もっとくだらない国になっちまうのが、悲しい。レコード発売の時の帯に書かれていたコピーが、「退屈なこの国にニューアルバムが届く」っていうものだった記憶があるけど、もう清志郎のニューアルバムを聴く事はできなくなってしまった。だけどあれだけライブを愛した彼が、歌わなくなるなんてあるわけがない。彼の歌声は日本中で永遠に鳴り響き続ける。清志郎は、きっと明日もどっかの街でイカレタ音を出し、歌っているに違いない。
♪明日はどの街 どのツラさげて うたう のんだくれジョニー♪
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